一般社団法人と一般財団法人

一般社団法人と一般財団法人の違い

一般社団法人は、人の集まりである「社団」に法人格を与えるための仕組みです。一方、一般財団法人は財産の集まりである「財団」に法人格を与えるための仕組みです。

財産に法人格を与えるというのは、ちょっとイメージがしにくいかもしれません。例を挙げると、多額の財産を持つ人がいて、その人が財産の一部を、何か社会の為に役立てるような目的に使おうと思ったとします。このような場合に、一部財産を拠出することにより財団法人を設立して、その目的に沿った財産の運用を評議員会や理事会が決めていく、そんな組織が財団法人です。つまり、財産に法人格を与えるとはいっても、それを実際に運営していくのは人間である評議員や理事ということです。

設立時の財産額が異なる

一般社団法人は、設立時に財産を拠出しなくとも設立が可能です。一方、一般財団法人は最低300万円を拠出しなければ設立できません。これは上記で触れたように、財団は財産の集合に法人格を与えるための仕組みだからです。

社員の有無が異なる

一般社団法人は、人の集まりに法人格を与えるための仕組みです。そのため、最低でも2人以上の社員がいなければ設立ができません。一方、一般財団法人は財産自体に法人格を与えますので、社員は必要ありません。つまり、社員が0人でも設立ができる法人形態です。

役員や機関が異なる

一般社団法人は、上記のように2人の社員のみで設立が可能です。一方、財団法人は社員が存在せず、拠出された財産をもとに理事が法人の運営を行なっていくことになります。理事は3名以上必要で、理事会を設置しなければなりません。また理事を監視したり重要事項を決定したりする権限を持つ評議員が3人以上必要で、その評議員による評議員会を設置しなければなりません。さらに、監事1人を別に選任しなければならないため、これらを合わせると最低でも7人以上の人員が必要であることになります。

これらを踏まえると、一般社団法人は財産の拠出も不要であり、社員が2人揃えば設立可能であることから、比較的設立や運営が容易あるのに対し、一般財団法人は拠出する財産も必要になり、かつ人員もより多く集めなければならず、規模が大きなもの以外は設立や運営が難しい団体であるといえます。

一般社団法人設立や設立後の運営でお困りの際は、まずはお電話にてご相談ください。初回相談は無料にて承っております。

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